のべかん第10回 〜化け物語り?〜
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さて、のべかん第10回です。ようやく二桁の大台に乗りました。当初はいつまで続くのやら、と思われていた(そしてたぶん現在も思われている)わけですが、しばらくは頑張りますよ?
というわけで、今回は第15回電撃大賞・銀賞受賞作、真藤順丈氏の「東京ヴァンパイアファイナンス」です。
で、一番の笑いどころは著者近影じゃないだろうか(たいがい失礼ですが)。
さて、東京ヴァンパイアファイナンスは、俗に090金融と呼ばれる金貸し業を営む(?)万城小夜と、それぞれ色々の事情で小夜から金を借りる4人(正確には3人と1組)の話。
ちなみに090金融というのは、ようするに連絡先が090からはじまる電話番号、つまりケータイ番号の金貸しで、日本での法律的には金融業は固定電話じゃないとダメなので、明らかに真っ黒なわけですが。
序盤は4人・・・3人と1組視点が切り替わりつつほぼ独立して話が進んでいくパターンで、ある程度語り手ごとに文体が違うのでそんなに読みにくくはない感じ。基本的にスローペースでザッピング主体、そこから最終章で収束していく普通の構成なので、道具立てが闇金ということを除けば普通のラノベです。
文章そのものがどうこう、というよりは映像的にどう見るか、という点がメインな文体の気がするので、多分文章を丹念に追うよりは勢いで読んでしまうような読み方推奨、という感じかなぁ。好き嫌いはある程度あるような気はします。
広江礼威氏あたりに漫画描かせると雰囲気でるかもね?みたいな。高橋慶太郎氏でもいいかなあ。
ちなみにイラストレーションは漫画版月姫でお馴染みの佐々木少年氏です。実は表紙で気づかなかった(というか、そもそも挿絵を気にしてなかった)という話もあったりするわけですよ。各章の扉の裏に1P漫画みたいなのがあるんですが、それをみて初めて気がついた次第。
あえて言うなら、ラストがあと0.5章長いか、あるいは0.5章短くてもよかったんじゃないかなというところ。まああんまりキレイにまとまっていてもそれはそれで、と言う気がしなくもないのですが。
新人賞作家は「どう化けるか」まであわせて楽しみなので、続刊を期待。